「とりあえず、商談前に先方のホームページは見ておきました」
もしあなたが営業マネージャーなら、部下のこの言葉に安心していませんか?
はっきり言いますが、ホームページを見るだけでは、準備とは言えません。それはただの「確認」です。
お客様は、自分の会社のホームページに書いてあることを説明しに来た営業マンには興味がありません。お客様が求めているのは、「自分の会社すら気づいていない課題」を指摘してくれるパートナーです。
しかし、「そんな深いリサーチ、忙しくて時間がないよ…」というのが本音でしょう。
そこで今回は、話題の検索AI「Perplexity(パープレキシティ)」とChatGPTを組み合わせ、たった5分で「プロレベルの仮説」を作り上げるリサーチ術を公開します。
「御社の課題は?」は禁止ワードです
まず、マインドセットを変えましょう 商談の冒頭で「現在、どのような課題をお持ちですか?」と聞くのは、今の時代「私は勉強不足です」と自己紹介しているのと同じです。
お客様は忙しい中、時間を割いてくれています。「課題を教えてもらう」のではなく、「こちらで仮説(課題の予測)を持っていき、答え合わせをする」のが、売れる営業のスタイルです。
× ダメな営業: 「御社の課題は何ですか?」
○ 売れる営業: 「御社の中期経営計画を拝見しました。〇〇事業を強化されるとのことですが、今の体制だと人材不足がボトルネックになりませんか?」
この「鋭いツッコミ」を入れるための情報を、AIで集めます。
5分で完了!最強のリサーチ・フロー
使うツールは2つ。
- Perplexity AI: 最新の事実(ニュース・IR情報)を集める。
- ChatGPT: 事実を元に、課題を「妄想(仮説立て)」する。
STEP 1. Perplexityで「外堀」を埋める(2分)
ChatGPTは最新情報に弱いですが、PerplexityはリアルタイムにWebを検索してまとめてくれるため、企業リサーチに最適です。以下のプロンプトを入力してください。
📋 Perplexity用プロンプト
Plaintext
[企業名:株式会社〇〇] について教えてください。
特に以下の3点を詳しく知りたいです。
1. 直近3年間の業績推移と、最新の中期経営計画の要点
2. 注力している新規事業や、最近のM&A情報
3. 競合他社([競合A社]など)と比較した時の弱点や課題
これらを営業担当者が商談前に読むための「要約レポート」としてまとめて。
これだけで、IR資料を読み込まなくても「この会社は今、売上は伸びているが利益率が落ちている」「海外進出に焦っている」といった裏側の文脈が把握できます。
STEP 2. ChatGPTで「内情」を推測する(2分)
事実が集まったら、次はChatGPTにその情報を食わせて「壁打ち」をします。 ここで重要なのは、AIに「顧客の部長になりきってもらう」ことです。
📋 ChatGPT用プロンプト
Plaintext
# 前提情報:
(Perplexityで調べた情報をコピペ)
# 命令書:
あなたは、この会社の[営業部長]になりきってください。
上記の経営状況を踏まえると、現場では今、どのような「悩み」や「プレッシャー」を抱えていると推測できますか?
プロのコンサルタント視点で、3つの「仮説」を立ててください。
# 出力例:
1. 「DX推進の号令は出ているが、現場のリテラシーが追いついていない」
2. 「既存事業の数字を守りながら、新規事業のリソースも割かないといけない」
すると、AIは数字の裏にある「人間のドロドロした悩み」を言語化してくれます。これが商談で刺さる「仮説」になります。
STEP 3. 仮説を「質問」に変える(1分)
最後に、AIが出した仮説を、失礼のない「質問」に変換して商談に臨みます。
- AIの仮説: 「DXの人材が足りていない」
- あなたの質問: 「御社のように急速にDXを進められていると、現場の方の育成や定着でご苦労されることはありませんか?」
これを聞かれた相手は、「そうなんだよ!よく分かってるね!」と身を乗り出してくるはずです。
結論:AIは「カンニングペーパー」ではない
このリサーチ術の目的は、AIに答えを教えてもらうことではありません。「お客様に興味を持つ」ための材料を効率よく集めることです。
「5分」でここまで深く相手を知ることができる時代に、何も調べずに商談に行くのは、武器を持たずに戦場に行くようなものです。
次回の商談前、移動中のタクシーの中で構いません。PerplexityとChatGPTを開き、お客様の名前を入れてみてください。 会議室に入った瞬間、あなたの目の輝きと自信が変わっているはずです。


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