「すみません、うちは長年リクナビさんとマイナビさんで回ってるので」
——大学キャリアセンターのカウンターで、こう返された経験は、新卒採用支援サービスの営業なら数え切れないほどあるはずだ。
大手スカウト系サービスでさえ、上位大学のキャリアセンターを攻略しきれていない。
ましてや新興の新卒採用支援サービスが、リクナビ・マイナビが独占する大学市場に食い込むのは、想像を絶する難しさだ。
学生にも認知がない。
キャリアセンター職員にも知られていない。
そして「すでにあるサービスで足りている」と門前払いされる。
この三重苦の中で、「気合と根性」だけで戦うのは、もう限界だ。
結論から言う。新興の新卒採用支援サービスこそ、生成AIで景色が変わる職種である。
理由は3つある。
①大手が押さえきれていない「大学の隙間」が必ず存在する
②自社サービスの差別化軸(低学年特化、地方特化、特定学部特化など)と大学のニーズはAIでマッチング可能
③キャリアセンター職員の本当の困りごとは「大手では拾いきれない学生層への支援」にある——この3条件が揃う仕事は、AIとの相性が極めて良い。
本記事では、新興の新卒採用支援サービスの大学営業現場で明日から使える生成AI活用術を、5つの具体戦術として提示する。
読み終えたとき、「大手の影に埋もれる営業」から「大手にできない価値を持ってくる営業」へ切り替える地図が手に入っているはずだ。
新興サービスの大学営業の現実:「すでに足りている」という最大の壁
大手と同じ土俵では絶対に勝てない
まず前提を整理する。
新興の新卒採用支援サービスが大学キャリアセンターを訪問する目的は、複数の層に分かれる。
| 営業の目的 | 期待されるアウトカム | 難易度 |
|---|---|---|
| 学生にサービス登録を促してもらう | 自社の母集団形成 | 極高(最重要) |
| 学内ガイダンス・セミナー実施 | 学生との直接接点、登録誘導 | 高 |
| キャリアセンターから「おすすめ」として紹介 | 質の高い学生流入 | 中 |
| 就活相談時の選択肢に入る | 想起率の獲得 | 中 |
新興サービスにとっての最重要KPIは、学生の自社サービス登録数だ。
これがそのまま媒体価値(採用企業に提供できる学生プール)の源泉になる。
だがリクナビ・マイナビという「定番」がすでに学生の選択肢を埋めている中、新興サービスが新たに登録を取るには、「大手にはない価値」を学生に届ける必要がある。
そしてその橋渡し役が、大学キャリアセンターなのである。
キャリアセンター職員の「本当の困りごと」を理解する
ここで決定的に重要なのが、大手リクナビ・マイナビでは拾いきれていない学生層の存在を理解することだ。
- 超大手志向ではない学生:地元中小企業、ベンチャー、NPOなどに興味があるが、大手ナビでは情報が薄い
- 学業優先の学生:研究室・ゼミに集中していて、大量にエントリーする就活スタイルが合わない
- 低学年からキャリアを意識する学生:3年生からの大量エントリーではなく、1〜2年生からの長期育成を希望
- 専門性の高い理系・文系学生:特定分野に特化した企業との出会いを求めている
- 地方在住の学生:東京中心の大手サービスでは地元企業に出会えない
キャリアセンター職員は、これらの「大手では拾いきれない層」への支援に、実は頭を悩ませている。
新興サービスが選ばれる理由は、「もう1つの大手」ではない。「大手では届かない層に届くサービス」だ。 ここを理解せずに営業しているから、いつまでも「リクナビさんで足りているので」と返される。
dodaキャンパスが1〜2年生から登録可能という点で差別化し、キミスカがGMARCH以上の学生を5割確保することで差別化しているのは、まさにこの「大手の隙間」を狙う戦略の典型例である。
そして、「大手の隙間」を見つけ、自社の差別化軸とマッチさせる仕事は、生成AIが圧倒的に得意な領域だ。これが本記事の出発点だ。
戦術1:大学リサーチ——「大手が押さえきれていない大学」をAIで発掘
よくある失敗:大手と同じ大学を回って門前払い
新興サービスの営業がやりがちな失敗は、「とりあえず有名大学から攻める」という戦略だ。
これは効率が悪すぎる。
有名大学ほど大手が深く食い込んでおり、新興サービスの入り込む余地は最小だからだ。
整理するとこうなる。
| 大学のタイプ | 大手の浸透度 | 新興サービスの戦略 |
|---|---|---|
| 旧帝大・難関国立 | 極高(リクナビ・マイナビが独占) | 専門領域特化で差別化(理系特化、起業家輩出系等) |
| GMARCH・関関同立クラス | 高 | 1〜2年生向けプログラムで先行接点 |
| 中堅私大・地方国公立 | 中 | 狙い目(大手が手薄) |
| 小規模私大・専門特化大学 | 低 | 最大の狙い目 |
| 専門学校・高専 | 極低 | 競合不在 |
新興サービスにとって最大のチャンスは、「大手が訪問頻度を下げている、または訪問していない大学」だ。
これを地図上で可視化できれば、競合不在の市場で関係性を構築できる。
AI活用:自社の差別化軸と大学の特性をマッチング
担当エリアの大学リストを取得し、AIに「自社サービスとの相性」で分類させる。
あなたは新興スカウト型新卒採用サービスの営業コンサルタントです。
以下の大学リストから、自社サービス(◯◯)との相性で「A・B・C」に分類してください。
【自社サービスの差別化軸】
- 1〜2年生から登録可能(低学年特化)
- 中堅・中小企業、ベンチャーの掲載が中心
- 適性検査による自己分析機能あり
- 地方企業との接点に強み
【判断基準】
- A:低学年向けキャリア教育に注力、中堅企業志向の学生が多い、大手ナビの活用度が中程度の大学
- B:中堅クラスで、大手と新興サービスを併用する余地がある大学
- C:超大手志向のみで大手が独占、または規模が小さすぎて開拓難度が高い
【追加で抽出してほしい情報】
- 大学公式サイトから読み取れる「キャリア教育の方針」
- 1〜2年生向けキャリア科目・プログラムの有無
- 卒業生の進路傾向(中小・地方就職比率)
- 推察される「キャリアセンターの大手では拾いきれない学生層」
【出力フォーマット】
大学名 / 学部構成 / 優先度 / 自社サービスとの相性 / 想定される攻略ポイント / 初回訪問の切り口
これだけで、大手が手薄な大学20校が見える。
新興サービスが勝負すべきは、まさにここだ。
一歩進んだ使い方:大学の「困っている学生層」を特定する
優先度Aと出た大学について、AIにさらに深掘りさせる。
●●大学のキャリアセンター情報を分析し、以下を抽出してください。
【入力情報】
- 大学公式サイトのキャリア支援ページ
- 過去のキャリアイベント情報
- 卒業生の就職先データ
- 大学が公開している就職支援に関する課題感
【分析してほしいこと】
1. この大学で「大手ナビでは支援しきれていない学生層」は誰か
2. その学生層に、自社サービス(差別化軸:●●)はどう刺さるか
3. キャリアセンター職員が「これは助かる」と感じる提案内容3つ
4. 初回訪問で持っていくべき具体的な資料・データ
【出力フォーマット】
分析結果 / 提案内容 / 想定されるキャリアセンター職員の反応 / 必要な準備
ここまでやれば、「大手では届かない学生のことを、誰よりも理解している営業」が出来上がる。「リクナビでは正直、ここに困ってるんですよ…」という本音を引き出せた瞬間、商談は半分勝っている。
戦術2:「学生登録の動線」を設計する——AIで大学別カスタマイズ
学生に登録してもらうには「キャリアセンター職員の推薦」が最強
学生は、サービスを自分で見つけて登録するより、「大学の就職課が紹介していたから登録した」という経路を圧倒的に信頼する。
マイナビのアンケートでも、就活サイトを「大学経由で知った」という学生は一定数存在する。
つまり、新興サービスにとって「キャリアセンターから学生に推してもらえる導線」を設計することが、登録獲得の生命線になる。
AI活用:大学ごとの「学生登録動線プラン」を量産する
あなたは新興新卒採用サービスのマーケティング担当者です。
以下の大学に対して、自社サービスへの学生登録を最大化するための「動線プラン」を設計してください。
【大学情報】
- 大学名:(例)●●大学
- 学生規模:1学年800名
- 学生属性:地方国公立、文理混在、地元就職志向強め
- キャリアセンターの注力テーマ:低学年からのキャリア形成
【自社サービス】
- 1〜2年生から登録可能
- 適性検査・自己分析機能
- 地方企業掲載に強み
【設計してほしい動線プラン】
1. キャリアセンターに置いてもらうチラシのキャッチコピー(学生視点)
2. 学内ガイダンスで使える90分セミナーの構成案(自己分析講座など)
3. 1〜2年生向けキャリア科目で活用できる教材アイデア
4. 学生が登録したくなる「インセンティブ設計」(適性検査結果の即時提供等)
5. キャリアセンター職員が学生に推薦したくなる一言フレーズ
【出力】
各項目について、具体的な文面・構成・スケジュール感を提示
ここまで具体化すれば、「営業」ではなく「学生登録の戦略パートナー」の場が作れる。
営業マンの立ち位置が、「サービスを売る人」から「学生流入の設計者」に変わる瞬間だ。
dodaキャンパスやOfferBoxのような業界先行プレイヤーが、各大学にカスタマイズした学内セミナーを展開しているのは、まさにこの動線設計の最大規模版だ。
中小〜中堅の新興サービスでも、AIで大学別プランを量産すれば、機動力で勝てる領域である。
戦術3:学内ガイダンスの企画書量産——AIで「大学が呼びたくなる講座」を作る
「採用宣伝」では大学に呼んでもらえない
新興サービスの営業がやりがちなもう一つの失敗は、「自社サービスの説明会」をキャリアセンターに持ち込むことだ。これは絶対に呼んでもらえない。なぜならキャリアセンター職員は「学生のためになるかどうか」で判断するからだ。
大学に呼んでもらえる講座とは:
- 自己分析講座(自社サービスの適性検査を活用した自己理解)
- 業界研究セミナー(自社契約企業の事例から業界マップを描く)
- 就活マインド醸成講座(低学年向けキャリア意識の育成)
- エントリーシート添削講座(自社AIツール等の活用)
- 逆求人型サービス活用法(オファーの受け取り方、プロフィールの書き方)
これらは「自社サービスの紹介」ではなく「学生への純粋な価値提供」として設計されている。
結果として自社サービスへの登録が促進される、という構造だ。
AI活用:大学のニーズに合わせた講座企画を5分で作る
あなたはキャリア教育の専門家です。
以下の大学に対して、新興新卒採用支援会社として無料で提供できる
「学内ガイダンス講座」の企画書を作成してください。
【大学情報】
- 大学名:(例)●●大学 経営学部
- 学生数:1学年300名
- 主な就職先傾向:地元中堅企業、サービス業
- キャリアセンターの注力領域:低学年からのキャリア形成
【自社サービス】
- スカウト型の新卒採用サービス
- 適性検査機能あり
- 地方中堅企業の掲載に強み
【企画してほしい講座】
1. 1〜2年生向け「自己分析×キャリア軸発見ワークショップ」(90分)
2. 3年生向け「スカウト型サービスを使いこなす実践講座」(60分)
3. 全学年向け「地元中堅企業の魅力再発見セミナー」(60分)
【各講座について出してほしい内容】
- 講座タイトル(学生が興味を持つ/キャリアセンター職員が依頼したくなるネーミング)
- 講座概要(200字)
- 想定される学生の学び・気づき
- 講座の流れ(時間配分込み)
- キャリアセンター側の負担(時間・予算・人員)
- 自社にとってのメリット(接点獲得、登録誘導、データ取得)
- 1ページの企画書ドラフト
ここまで具体化すれば、「飛び込み営業」ではなく「学生のためのコンテンツ提案」の場が作れる。
これがキャリアセンター職員に喜ばれる営業の正体だ。
戦術4:定期接触——AIで「大手にはない情報」を月次で届ける
訪問頻度ではなく「価値の提供頻度」で勝負する
新興サービスの大学営業のベテランほど、こう言う。「リクナビさんが月1回しか来ないなら、うちは月2回行く。でも、毎回手ぶらじゃ意味がない。毎回、大手にはない情報を持っていく」。
業界の学生募集アドバイザーも、「1回行くだけで学生を紹介してもらえるわけがない。先生との信頼関係を時間をかけて築く必要がある」と明言している。
新興サービスにとって、定期接触のたびに「大手では出せない情報」を持っていくことが、差別化の核になる。
AI活用:キャリアセンター向け月次レターを「大手と差別化された情報」で量産
あなたは新興新卒採用支援サービスのマーケティング担当者です。
大学キャリアセンター職員向けに、月1回配布する「お役立ち情報レター」を作成してください。
【今月のテーマ候補(大手リクナビ・マイナビでは出ない情報)】
1. 「うちの登録学生5,000人の自己分析データから見える、26卒の3つの新傾向」
2. 「中堅企業から内定をもらった学生の共通点:大手志向ではない学生のキャリア軸とは」
3. 「低学年からキャリアを意識した学生は、3年時にどう動いているか」
4. 「地方就職を選んだ学生の本音:オープンキャンパス時には見えなかった魅力」
【条件】
- A4 1〜2枚(1,200字程度)
- キャリアセンター職員が学生指導に転用できる形式
- 自社の「データ・知見」を前面に出し、大手にはない独自性を担保
- 末尾に「個別大学のデータカスタマイズ可能」と当社連絡先案内
- グラフや図表のアイデアも添える
このレターを毎月、担当エリアのキャリアセンター職員50名に配布する。
半年続ければ、「●●社さんは、大手にはない切り口の情報を持ってくる人」というポジションが確立される。
これは出展料の値引きや訪問頻度では作れない関係性だ。
重要なのは、AIが「自社サービスのデータ」を「キャリアセンター職員にとって価値のある情報」に翻訳する点だ。自社が持っている学生登録データ、適性検査結果、内定獲得パターンなどは、適切に整形すればキャリアセンター職員にとって極めて貴重な情報になる。
戦術5:訪問記録・大学別アクションプラン——大手にできない「個別対応」をAIで武器に
新興サービスの強みは「機動力と個別対応」
リクナビ・マイナビは大手だからこそ、各大学への対応は標準化されている。
逆に新興サービスの強みは、各大学のニーズに細やかに合わせた個別対応だ。
ただし担当する大学が10〜30大学にもなると、各大学のキャリアセンター職員の名前、過去の会話、注力テーマ、過去のイベント参加実績などを覚えておくのは不可能に近い。「あれ、この大学とは前回何の話したっけ?」となった瞬間、新興サービスの最大の強みである「個別対応」が崩壊する。
AI活用①:訪問記録を「次回提案ネタ」に変換する
以下は大学キャリアセンター訪問の音声メモです。
これを「次回訪問用の提案準備シート」に整理してください。
【出力フォーマット】
- 訪問日時 / 大学名 / 対応者
- 担当者の役職・関心領域
- 大学の現在の重点テーマ
- 自社サービスへの反応(5段階+一言)
- 大手ナビ(リクナビ・マイナビ)の関わり方の言及
- 「大手では届かない学生層」に関する発言
- 次回提案ネタ(具体的なコンテンツ・企画・データ)
- 季節要因に応じた次回訪問のタイミング案
【音声メモ】
「●●大学の鈴木さんと話してきた。1〜2年生向けのキャリア科目を新設したいんだけど、大手のリクナビは3年生向けプログラムしか持ってこないって嘆いてた。あと、地方企業との接点を作りたいけど、地元企業の情報が大手ナビには載ってないらしい。来月、低学年向けのキャリア意識調査の結果が出るから、それを共有したら喜ぶかも、って言ってた。」
5分かかっていた記録作業が、音声30秒+AI処理10秒で終わる。
さらにAIが「低学年向けキャリア科目→自社の早期キャリア形成プログラム提案」「地方企業接点→自社契約の地元企業を講師として派遣」と次のアクションまで提示する。
AI活用②:大学ごとの年間アクションプランを自動生成
以下の大学について、年間の営業アクションプランを月次で作成してください。
【大学情報】
- 大学名・学部構成
- 過去の接触履歴(直近12ヶ月)
- キャリアセンターの注力テーマ
- 大手ナビ(リクナビ・マイナビ)の介入度
- 自社の差別化軸と提供可能サービス
【出力】
月ごとに以下を提示:
- その月のキャリアセンターの主な業務(学生の動き・年間サイクル)
- 提案すべき企画・コンテンツ(大手にはない切り口)
- 訪問の必要性と頻度
- 持参すべき資料・データ
- 大手の動きへの対抗策
これができる営業は、「行き当たりばったりの訪問」ではなく「計画的な隙間攻略」ができる営業へと変わる。
これは大手の標準化された対応では絶対にできない、新興サービスの最大の差別化軸になる。
ROIで考える:新興サービス大学営業AI導入の損益分岐点
「AIツールに月数千円払う価値はあるのか?」という疑問が当然出てくる。試算してみる。
| 項目 | 導入前(月) | 導入後(月) | 効果 |
|---|---|---|---|
| 攻略大学の精度 | 30大学訪問・関係構築進展2大学 | 30大学訪問・関係構築進展6大学 | 進展数3倍 |
| 学内ガイダンス実施数 | 月1回 | 月3回 | 学生接点3倍 |
| 月次情報レター | 作成不可(人手では無理) | 月1回・50大学配布 | 半年後の関係構築大学+10校 |
| 訪問記録・アクションプラン | 1日60分 | 1日15分 | 月15時間の節約 |
| 学生登録獲得 | 月100名 | 月400名 | 登録数4倍 |
新興スカウトサービスにとって、学生1人の登録獲得は媒体価値の源泉であり、その後の有料企業契約に直結する。
学生1人の生涯価値(LTV)を仮に5,000円とすれば、月300名の登録増は月150万円の媒体価値増を意味する。
ChatGPT有料版(月額3,000円程度)を導入すれば、ROIは500倍規模になる計算だ。
立場別の第一歩
業界の職種特性を踏まえ、立場別に取り組むべき優先戦術を整理する。
| 立場 | 最優先で取り組むべき戦術 | 期待効果 |
|---|---|---|
| 新規大学開拓中心の営業 | 戦術1(隙間大学発掘)+戦術3(学内ガイダンス企画) | 大手が手薄な大学への入り込み |
| 既存大学担当者 | 戦術4(月次情報レター)+戦術5(年間アクションプラン) | 関係性深化、競合大手からの差別化 |
| マーケ・コンテンツ担当 | 戦術2(学生登録動線設計)の組織展開 | 学生登録数の劇的増加 |
| マネージャー・経営層 | 全戦術のフレームワーク化、「隙間戦略」の標準化 | 大手と戦わない独自ポジションの確立 |
新興サービスの大学営業に必要な、これからの思考
最後に、新興サービスがこれから持つべき視点を整理する。
「リクナビ・マイナビと同じ土俵で戦う」のは、最も愚かな戦略だ。大手が拾えない大学、大手が届かない学生層、大手が組めない個別対応—— ここに、新興サービスの全勝負が懸かっている。AIを使える新興サービスの営業マンは、同じ訪問数でも、ターゲット精度と提案の鋭さが違う。1年後、その差は「契約大学数」と「学生登録数」となって明確に表れる。
新興の新卒採用支援サービスは、外から見れば「大手の影に埋もれる存在」かもしれない。
だが大手が大規模ゆえに動けない領域こそ、新興の最大の戦場である。
そしてその戦場では、AIによる個別最適化と隙間発掘が、決定的な武器になる。
最初に「隙間戦略」を確立した新興サービスが、エリア内の主要大学群を独占するポテンシャルがある。
まとめ:Next Action
明日から取り組むべきステップを、優先度順に3つ提示する。
- 【今日中】ChatGPTの無料アカウントを作る
- 有料版に進む前に、まず触ってみる。30分でいい。
- 【今週中】担当エリアの大学リストをAIに「大手の浸透度×自社差別化軸との相性」で分類させる
- 戦術1を実行する。最も即効性が高く、新規開拓の質が変わる。
- 【今月中】優先度A大学1校に向けた「学内ガイダンス講座企画書」をAIで作成し、提案する
- 戦術3を実行する。1校で成果が出れば、社内でAI活用が一気に広がる。
学生登録1件1件に込められた「キャリアの可能性」の価値を、AIで再定義する。
それが、これからの新興新卒採用支援サービスの大学営業の姿である。


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