MAツール比較13選|中小企業が失敗しない選び方とおすすめ

MAツール13選の比較記事のサムネイル

展示会で集めた名刺が、箱に入ったまま眠っている。Webサイトからの資料請求には、お礼メールを一度送ったきりだ。リードは集まっているのに、商談は一向に増えない。心当たりがあるなら、原因は営業担当の怠慢ではない。リードを商談まで運ぶ仕組みの不在だ。

結論から言う。その仕組みを担う道具がMA(マーケティングオートメーション)ツールである。集めた見込み客にメールなどで接触し続け、相手のWeb上の行動から購買意欲の高まりを検知し、温まったリードだけを営業に渡す。営業が数千件のリストを人力で追い続けることはできないが、道具なら毎日追える。

この記事では、当サイトのAIツールデータベースに収録したMAツール13本を、料金と得意領域で比較する。先に比較表で全体をつかみ、MAとSFAの違い、各ツールの素性、中小企業の選び方、導入でつまずく典型パターンまで一気に示す。読み終えるころには、自社が最初に試すべき1本が絞れているはずだ。

目次

先に結論:比較表

忙しい読者のために、13ツールを1枚にまとめた。料金はプランや条件で変わるため、あくまで目安として見てほしい。ツール名のリンク先は当サイトのデータベースページで、特徴・料金・向き不向きを個別に整理している。

ツール名タイプ・得意領域料金の目安無料で試せるか向いている組織
BowNow無料から始められる国産MA月0円〜(有料は月12,000円〜)・初期0円無料プランありMA初導入のスタートアップ〜中小
List FinderBtoB特化・ホットリード可視化月0円〜(有償は月45,000円〜・初期100,000円)無料プランあり無料から段階拡張したいBtoB中小
Kairos3 MarketingMA+SFA一体の低価格型月5,000円〜(スタンダードは月15,000円〜)・初期10,000円トライアルあり小さく試したい小規模〜中小
Synergy!フォーム・メール・LINE統合のCRM/MA月22,000円〜・初期118,000円〜(税別)トライアルあり初めてMAを入れるBtoC〜BtoB
配配メールメール配信・メルマガ特化要問合せ(アドレス数に応じた定額・配信無制限)トライアルありメール中心に育成したい企業
KASIKA住宅・不動産特化MA月50,000〜60,000円・初期50,000〜70,000円(業態別)なし追客を仕組み化したい工務店・不動産会社
SHANON MARKETING PLATFORMセミナー・イベント管理に強い老舗月60,000円〜(デジタル)/月120,000円〜(標準)なし展示会・セミナー経由リードが多い中堅〜大手
ferret OneCMS+MA+CRM一体のBtoB特化月100,000円前後〜トライアルありサイトからMAまで内製したいBtoB中小
GENIEE MAメール・LINE・SMS等マルチチャネル配信月100,000円〜(最低利用12ヵ月)トライアルあり配信チャネルを広げたい中堅
SATORI匿名リード対応が独自の国産MA月148,000円〜・初期300,000円なしWeb訪問者を逃したくない中堅
b→dashCDP・MA・BIなど16機能一体月300,000円〜なしデータ統合に投資できる中堅〜大手
Mazrica EngageAIエージェント型・Mazrica Sales連携要問合せなしMazrica Sales利用中のSMB〜中堅
Adobe Marketo EngageエンタープライズMAの定番要問合せなしリード1万件超の中堅〜大手

無料で試せるツールだけを見たい場合は、無料で使えるMAツール一覧に絞り込み済みだ。

MAツールとは何か?SFAと何が違うのか?

MAツールとは、見込み客(リード)の育成と選別を自動化する道具だ。横文字を剥がすと、やることは3つしかない。集めたリードにメールなどで接触し続けること。相手が自社サイトのどのページを見たかを記録すること。その行動から見込み度を点数化(スコアリング)して、温まった相手を営業に知らせること。要するに、名刺の山を商談すべき順に並べ替える機械である。

一方のSFA(営業支援システム)は、商談が始まってからの管理を受け持つ。案件の進捗、活動履歴、売上予測がその中身だ。つまりMAが受け持つのは会う前の育成と選別で、SFAが受け持つのは会った後の商談管理である。両者は競合ではなく、リレーの前走者と後走者の関係にある。

観点MASFA
対象まだ会っていない見込み客商談中の案件
目的リードを育てて商談化する商談を管理して受注する
主な機能メール配信・行動追跡・スコアリング案件管理・活動記録・売上予測
成果指標商談化数・ホットリード数受注率・売上

「SFAを入れたのにリードが商談にならない」という悩みは、道具の守備範囲の取り違えから生まれることが多い。SFAは商談の管理者であって、商談を生む装置ではない。リード獲得から商談化までの空白をどう埋めるかは、リード育成の仕組み化で詳しく解説した。

13ツールの特徴

比較表の順に、各ツールの素性を短く押さえる。詳細な料金や評判は、各リンク先のデータベースページで確認してほしい。

BowNow

BowNowは、無料プランから始められる国産MAの先駆けだ。初期費用0円、有料プランも月12,000円からで、シンプルなUIですぐに使い始められる。導入13,000社の実績はMA初心者の安心材料になる。MA初導入のスタートアップや、数千件程度のリードから始める中小企業に向く。数十万件規模の処理や高度なスコアリングを要件にする組織には不向きだ。

List Finder

List Finderは、BtoB営業に必要な機能をシンプルにまとめた国産MA。初期・月額0円のフリープランがあり、アクセス解析で閲覧URL・時間・頻度を可視化して、営業がアプローチすべきホットリードをあぶり出せる。利用継続率99%という定着率の高さも特徴だ。無料から段階的に拡張したいBtoB中小企業に向き、高度なシナリオ自動化や大規模配信を求める企業には物足りない。

Kairos3 Marketing

Kairos3 Marketingは、初期10,000円・月5,000円からと導入ハードルの低さが際立つMA+SFA一体型。顧客の行動可視化、メール開封率、スコアリングを備え、初めてでも操作しやすいUIが評価されている。SFAや日程調整ツールと一体で使えるため、MAと営業の分断も起きにくい。まず小さくMAを試したい小規模〜中小企業の最初の一歩に適する。

Synergy!

Synergy!は、フォーム・メール・LINE配信を1つの顧客データベースで統合管理できる国産CRM/MA。送信前のAIチェックや送りすぎ防止で配信ミスを抑え、ABテストやステップメールにも対応する。基本機能は税別月22,000円からで、必要な機能だけを選んで始められる。サポートが手厚く初導入向きだが、機能を足すほど費用が積み上がる点は事前に計算したい。

配配メール

配配メールは、導入10,000社を超える国産メールマーケティングの定番。登録アドレス数に応じた定額制で配信数は無制限、何回送ってもコストが変わらない。開封・クリック測定、ABテスト、ステップメールまで一通り揃い、満足度95%の無料サポートも付く。LINEなど多チャネル対応は本格MAに一歩譲るが、メールを軸にリード育成を始めたい企業の最有力だ。

KASIKA

KASIKAは、住宅・不動産に特化したMA。来場前後の顧客のWeb行動を可視化して見込み度を把握し、未接触顧客への追客メールを自動化して取りこぼしを防ぐ。LINE公式アカウント連携でメールとLINEの追客を一元管理でき、専任担当の月次面談など伴走支援も手厚い。導入1,000社超の業界実績を持つ一方、無料トライアルはなく、他業種への転用も難しい。

SHANON MARKETING PLATFORM

SHANON MARKETING PLATFORMは、国産MAの草分けで、セミナー・イベント管理機能の充実が際立つ。購買フェーズに応じたシナリオ設計でリードを育成し、AIとの対話によるフォーム作成や施策改善の支援も備える。Salesforceとの連携実績も豊富だ。展示会やセミナー経由のリードが多い中堅〜大企業に向くが、無料トライアルはなく、腰を据えた導入が前提になる。

ferret One

ferret Oneは、サイト制作・LP・フォームをノーコードで運用でき、MA・CRM・CMSがひとまとまりになったBtoB特化のオールインワン。ユーザー数とフォーム作成数が無制限で全社に展開しやすく、マーケ専任が少ない組織でも内製で回せる。伴走支援も手厚い。サイト改善からリード獲得・育成までを一本化したい、初めてMAを入れるBtoB企業に向く。

GENIEE MA

GENIEE MAは、メール・LINE・SMS・Webプッシュのマルチチャネル配信に対応する国産MA。シナリオキャンバスの直感操作で定着率99%をうたい、GENIEE SFA/CRMと連携すればリード獲得から受注まで一気通貫で管理できる。月100,000円から・最低利用期間12ヵ月と気軽ではないため、リードが数千件規模に育ち、配信チャネルを広げたい中堅企業向けだ。

SATORI

SATORIは、匿名リードへのアプローチ機能が独自の国産MA。まだ名前の分からないサイト訪問者にポップアップなどで働きかけられる点は、日本市場の購買行動に合った強みだ。シナリオ設計が直感的で、MA初心者でも扱いやすい。月148,000円・初期300,000円と投資は大きく、無料トライアルもないため、Web訪問者の取りこぼし削減に本気で取り組む中堅企業向けと言える。

b→dash

b→dashは、SQL不要のノーコードでデータの取込から活用までを完結させ、CDP・MA・BI・Web接客など16機能をオールインワンで搭載する。データマーケティングツールとして国内シェア上位の実績を持つ。月300,000円からの本格運用が前提で、散在する顧客データの統合に投資できる中堅〜大企業に向く。小さく始めたい企業や無料で試したい企業には合わない。

Mazrica Engage

Mazrica Engageは、SFAのMazrica Salesと連携するエージェント型MA。Hana・Fumi・AnywhereというAIエージェントを搭載し、メール文面の生成をはじめ営業活動の各シーンを自律的に支援する。料金は要問合せ。すでにMazrica Salesを使うSMB〜中堅企業には鉄板の組み合わせだが、他のCRMをコアに運用する組織には向かない。

Adobe Marketo Engage

Adobe Marketo Engageは、エンタープライズMAのデファクトスタンダード。ABM機能とスコアリングが高度で、Adobeスイートとのデータ連携により、デジタル広告から営業活動まで一気通貫の運用ができる。料金は要問合せ。リードを1万件以上抱える中堅〜大企業のマーケ組織向けで、シンプルなメール配信だけをしたい小規模組織にはオーバースペックだ。

中小企業はどう選ぶべきか?

最初に決めるべきは予算ではなく誰がどう運用するかである。専任のマーケ担当がいない会社が高機能ツールを入れても、シナリオを組む人がいなければ宝の持ち腐れになる。逆に営業が兼任で回すなら、機能一覧より操作の平易さとサポートの手厚さが効く。その前提で、状況別の判断表を示す。

こういう組織ならまず検討したいツール
無料で始めてMAの感覚をつかみたいBowNow、List Finder
メール中心でリードを育てたい配配メール、Kairos3 Marketing
フォーム・LINEまで顧客接点をまとめたいSynergy!、GENIEE MA
サイト改善とリード獲得から着手したいferret One
セミナー・展示会経由のリードが多いSHANON MARKETING PLATFORM
住宅・不動産業で追客を自動化したいKASIKA
匿名のサイト訪問者まで含めて本格運用したいSATORI
データ統合まで含めて投資できるb→dash、Adobe Marketo Engage
SFAと一体でAIに営業支援させたいMazrica Engage

迷ったら、無料プランかトライアルのあるツールから触るのが定石だ。カタログを何日眺めても分からないことが、実際にリードを取り込んで1通配信すれば見えてくる。BowNowやList Finderは初期費用も月額も0円から始められるため、本命を決める前の土台づくりとしても損がない。

MA導入で失敗する3つのパターン

MAの失敗は、ツールの性能ではなく運用設計で起きる。典型は次の3つだ。

パターン1:送るコンテンツがない

MAが自動化するのは配信と選別であって中身の制作ではない。事例、お役立ち資料、セミナー案内といった弾がないままシナリオだけ組むと、送るものがなくて止まる。導入前に、手持ちの資料と過去に反応が良かったメールを棚卸ししておくべきだ。

パターン2:運用する人がいない

導入がゴールになり、シナリオを組んで数字を見る担当が決まっていないケース。この状態のMAは、ただの高いメール配信ツールと化す。兼任でよいから担当者を決め、その人が使いこなせる平易なツールを選ぶ。Kairos3 MarketingやBowNowのような操作性重視の製品、KASIKAやferret Oneのような伴走支援つきの製品が候補になる。

パターン3:SFAと分断されている

MAで温まったリードが営業に渡らない、渡っても放置される。これでは何のための育成か分からない。先に決めるべきはどの状態になったら営業に渡すかという基準と、渡した後の対応期限だ。ツール側で手を打つなら、Kairos3 MarketingのようなMA+SFA一体型や、GENIEE MA、Mazrica Engageのように自社SFAと直結する製品を選ぶ手がある。

よくある質問

メール配信ツールとMAは何が違うのか?

メール配信ツールは送る道具、MAは送った後の反応から見込み度を測り、選別までする道具だ。一斉配信と開封測定で足りるなら配配メールのようなメール特化で十分。誰がどのページを見たかまで追い、ホットリードを営業に渡したいならMAが要る。

リードが何件あれば導入する意味があるのか?

明確な下限はないが、目安は営業がリード全件を追い切れなくなったときだ。実際、BowNowは数千件程度のリードから始める中小企業に、Adobe Marketo Engageは1万件以上を抱える組織に向くとされる。数百件でも、無料プランのツールなら入れて損はない。

すでにSFAを使っていてもMAは必要か?

リードが商談化せずに滞っているなら必要だ。SFAが管理するのは商談化した後で、その手前は空白のままだからである。既存SFAと連携できるMAを選べば分断も防げる。配配メールはSalesforceやkintoneと、Mazrica EngageはMazrica Salesと、GENIEE MAはGENIEE SFA/CRMと連携して使える。

Next Action:今日やる3つ

読んだだけではリードは温まらない。今日やることは3つだ。

  1. 社内に眠るリードの総数を数える。名刺の山、展示会リスト、過去の問い合わせ。件数が見えれば、必要なツールの規模感と投資額も見えてくる。
  2. 比較表から自社の状況に合う2〜3本に絞り、無料プランかトライアルを申し込む。迷うなら、0円で今日から動かせるBowNowかList Finderでよい。
  3. 見込み客に送れるコンテンツを3本書き出す。事例・資料・セミナー、何でもよい。3本挙がらなければ、ツール選定と並行してネタ作りに着手する。

MA以外の営業AIツールを探すなら、AIツールデータベースに比較レビューをまとめている。リードを集める仕組みはすでにある。次は、育てて商談化する仕組みを持つ番だ。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次